在庫を廃棄するまでの手続き - 申請・承認から廃棄証明・マニフェストの残し方まで
捨てたほうがいいと分かっている在庫が、何年も棚を占めている。捨てられない理由は「捨てる」と言い出す人が決まっていないことです。在庫の廃棄手続きは、判断の難しさではなく、誰がどこで決めるかの問題です。
一般には、棚卸資産の廃棄は、対象を特定し、社内の承認を得て、実際に処分し、その事実を記録に残す流れで進みます。この記事では、在庫の廃棄手続きを5段階に分けて、現場側が何を用意し、どこで詰まるかを整理します。なお会計や税務の取り扱いは自社の顧問税理士にご確認ください。廃棄の候補を出すところは不動在庫を減らす方法にまとめました。
この記事の内容(12項目)
- 在庫の廃棄手続きは5段階
- 詰まるのは3番目
- 実施まで含めて1つの手続きにする
- 候補を出す作業は月次に組み込む
- 廃棄申請に必要な情報をそろえる
- ほかの選択肢を当たった記録を入れる
- 処分費用も書いておく
- まとめて申請してよい
- 承認の基準を金額で決める
- 既存の決裁規程に乗せる
- 少額はまとめて事後報告でもよい
- 承認の期限も決める
- 実施したことを証拠として残す
- 写真は数量が分かる撮り方をする
- 産業廃棄物として出す場合は法令に従う
- 在庫から落とすところまでを1組にする
- 決算前にまとめて出さない
- 期末の作業を軽くするのは期中の運用
- 評価減と廃棄は別の話
- 会計や税務の扱いは経理と確認する
- 廃棄せずに済ませる選択肢
- 金属や機械は買い取りになることがある
- 転用は名前と期限を入れて初めて成立する
- 選択肢を当たった記録が、承認を楽にする
- 廃棄の記録を次に活かす
- 理由ごとの金額を年に1回見る
- 廃棄を責めない
- 在庫の廃棄手続きでつまずきやすい3つ
- その1:承認者が決まっていない
- その2:承認で完了にしてしまう
- その3:在庫の記録から落としていない
- 在庫の廃棄手続きにかかわる最近の動き(2026年10月時点)
- 在庫の廃棄手続きに出てくる用語
- 在庫の廃棄手続きと一緒に押さえておきたいこと
- 評価損で落とせる場合と、落とせない場合がある
- 産業廃棄物なら、委託契約書とマニフェストを5年残す
- 産業廃棄物か一般廃棄物かは、物と業種で決まる
- 廃棄の書類は、帳簿と同じ7年残す
- よくある質問
在庫の廃棄手続きは5段階
在庫の廃棄手続きは、判断と実行を分けて考えると詰まりません。
| 段階 | やること | 担当 |
|---|---|---|
| 1. 候補を出す | 動いていない在庫、使えない在庫を抽出する | 在庫の担当 |
| 2. 申請する | 品目・数量・金額・理由をそろえて出す | 在庫の担当 |
| 3. 承認する | 金額に応じた決裁者が判断する | 決裁者 |
| 4. 実施する | 実際に処分する。証拠を残す | 在庫の担当 |
| 5. 記録を残す | 在庫から落とす。書類を保管する | 在庫の担当と経理 |
詰まるのは3番目
候補を出すところまでは進むのに、承認で止まる。誰に出せばよいか分からない、という理由がほとんどです。金額の線で決裁者を先に決めておくと、この詰まりは消えます。
実施まで含めて1つの手続きにする
承認が下りた時点で完了にすると、現物が倉庫に残ります。実施日が入って初めて閉じる形にしておきます。承認から実施までの期限も決めておくと、なお確実です。
候補を出す作業は月次に組み込む
廃棄の話を年に1回だけ持ち出すと、量が多くなって承認も重くなります。月に1回、候補を10件出すくらいのペースだと、1件ずつの判断が軽くなります。
廃棄申請に必要な情報をそろえる
在庫の廃棄手続きで、申請が突き返される理由はたいてい情報不足です。最初から入れておきます。
| 項目 | 書き方 | 無いと |
|---|---|---|
| 品目・数量・単位 | 在庫の記録からそのまま | 何をいくつ捨てるか分からない |
| 在庫金額 | 単価×数量。評価減済みなら注記する | 決裁者が決められない |
| 最終出庫日 | 何か月動いていないか | 捨てる理由の裏づけが無い |
| 廃棄の理由 | 期限切れ・規格変更・破損・案件終了 など | 判断の材料にならない |
| ほかの選択肢を検討した結果 | 返品・転用・値引き販売を当たったか | 捨てる以外を試したか分からない |
| 処分の方法 | 産廃業者・自社処分・引き取り依頼 | 費用の見積りができない |
| 処分にかかる費用 | 概算でよい | 捨てるほうが高いことに気づけない |
ほかの選択肢を当たった記録を入れる
在庫の廃棄手続きで承認が下りやすくなるのは、捨てる前に返品や転用を試した記録があるときです。当たってみて断られた、という1行があるだけで話が早くなります。
処分費用も書いておく
物によっては、処分の費用が在庫金額を上回ります。費用を書いておくと、置いておくほうが安いという判断もできます。その場合は保管場所を移すという選択肢が出てきます。
まとめて申請してよい
1品目ずつ申請すると、承認する側も大変です。月に1回、対象をまとめて1枚で出すほうが、双方の手間が減ります。1件だけ判断が付かないものは分けて出します。
承認の基準を金額で決める
在庫の廃棄手続きを速く回すには、承認のルールを1つ決めるだけで足ります。
既存の決裁規程に乗せる
在庫の廃棄のためだけに新しいルールを作る必要はありません。購買や経費の決裁規程と同じ金額の線を使うと、社内で説明しやすくなります。
少額はまとめて事後報告でもよい
1件数百円の在庫を毎回承認にかけると、手続きの費用のほうが高くなります。一定額未満はまとめて月次で報告する形にしておくと、現場が動けます。
承認の期限も決める
申請してから承認までの期限が無いと、そのまま止まります。5営業日以内に判断する、と決めておくと、動かない案件が見えます。判断できない場合は、その理由を書いて延ばします。
実施したことを証拠として残す
在庫の廃棄手続きで抜けやすいのが、実際に処分したことの記録です。あとから確認を求められる場面があります。
| 残すもの | 形 | 使いどころ |
|---|---|---|
| 実施日・実施者 | 記録の欄に記入 | 案件を閉じる条件になる |
| 処分の方法 | 業者名、または自社処分の内容 | 処分の経路を説明できる |
| 業者からの書類 | 産業廃棄物ならマニフェスト(産業廃棄物管理票)の写し。ほかは受領書や廃棄証明書 | 第三者による確認の記録になる。マニフェストの写しは5年保存と定められている |
| 写真 | 処分前の現物。数量が分かる撮り方で | 数量と状態の裏づけ |
| 在庫からの落とし | 入出庫の記録に廃棄として1行 | 棚卸で差異にならない |
写真は数量が分かる撮り方をする
山積みの写真では何個あるか分かりません。数えられる並べ方で1枚撮ると、あとの説明が楽になります。1件につき1〜2枚で十分です。
産業廃棄物として出す場合は法令に従う
事業活動で生じた廃棄物の処理には、法令上の手続きがあります。産業廃棄物の処理を業者に委託するときは、許可を持つ業者と書面で契約し、引き渡すときにマニフェストを交付すると定められています(廃棄物処理法第12条・第12条の3)。委託の手続きや必要な書類は、自治体の産業廃棄物担当や委託先に確認してください。具体的な残し方は、この記事の後半「在庫の廃棄手続きと一緒に押さえておきたいこと」にまとめました。
在庫から落とすところまでを1組にする
処分したのに帳簿に残っていると、棚卸で差異になります。入出庫の記録に「廃棄」の区分を作って、出庫として1行通すと、履歴が残り数も合います。
決算前にまとめて出さない
在庫の廃棄手続きを期末にまとめて行うと、金額が大きくなり、説明も難しくなります。
期末にまとめて廃棄する
普段の手間はゼロ。1回の金額が大きくなる。
承認と説明に時間がかかる。
月次で少しずつ廃棄する
毎月10分の作業がある。1件ずつの判断が軽い。
期末にはやることが残っていない。
期末の作業を軽くするのは期中の運用
期末在庫の締めのときに、廃棄の判断まで抱えると当日が回りません。月次で候補を出して処分しておけば、期末には数えるだけになります。締め方は期末在庫の締め方で扱っています。
評価減と廃棄は別の話
評価を下げることと、実際に捨てることは別の手続きです。評価減をしたから捨ててよい、という順番ではありません。廃棄は廃棄で承認を取ります。
会計や税務の扱いは経理と確認する
廃棄したときの会計処理や、税務上どのような記録が求められるかは、状況によって変わります。現場が用意するのは事実の記録で、処理の判断は経理と顧問税理士に確認するという分担にしておきます。
廃棄せずに済ませる選択肢
在庫の廃棄手続きに入る前に、ほかの出口を当たります。捨てるのはいちばん費用がかかる方法です。
| 選択肢 | 当たる順番 | 期限の目安 |
|---|---|---|
| 仕入先への返品 | 最初に当たる | 取引の条件しだい。基本契約の返品条件を先に読む |
| 社内での転用 | 2番目 | 使う部署と期限を決める |
| 値引きでの販売 | 3番目 | 下げ幅と期間を先に決める |
| 引き取り業者への売却 | 4番目 | 金属など、買い取りが成立するもの |
| 廃棄 | 最後 | 費用が発生する |
金属や機械は買い取りになることがある
廃棄費用がかかると思っていたものが、引き取り業者に売れることがあります。捨てる前に一度当たってみるだけで、費用が収入に変わる場合があります。
転用は名前と期限を入れて初めて成立する
「そのうちどこかで使える」は転用ではありません。使う部署と、いつまでに使うかが書かれて初めて転用です。名前が入らないものは、廃棄の候補に戻します。
選択肢を当たった記録が、承認を楽にする
返品を打診したが断られた、転用先を探したが見つからなかった。この記録があると、廃棄の申請が通りやすくなります。手間ではなく、承認を早くするための材料として扱います。
廃棄の記録を次に活かす
在庫の廃棄手続きが回り始めたら、なぜその在庫が生まれたかを見ます。同じことが繰り返されないようにするためです。
| 廃棄の理由 | 入口での手当て |
|---|---|
| 期限切れ | 発注量を減らして回数を増やす。受入時の残り期限を基準にする |
| 規格変更で使えなくなった | 変更が決まった時点で旧品の在庫数を確認する |
| 案件が消えて残った | 案件終了時に残材を棚卸して転用先を決める |
| まとめ買いで余った | 値引き額と捨てる金額を並べて判断する |
| 保管中に劣化した | 置き方を変える。屋外保管を見直す |
理由ごとの金額を年に1回見る
廃棄の理由を分けて金額を集計すると、どこに手を打つと効くかが分かります。いちばん金額の大きい理由を1つだけ選んで手当てすると、翌年の廃棄額が変わります。
廃棄を責めない
処分の場で買い方を問い詰めると、次から誰も処分を申請しなくなります。処分は正しい行動として扱い、買い方の見直しは別の場で行うと分けておきます。
在庫の廃棄手続きでつまずきやすい3つ
その1:承認者が決まっていない
誰に出せばよいか分からないと、申請そのものが出てきません。金額の線を1本引いて、既存の決裁規程に乗せるだけで動き始めます。
その2:承認で完了にしてしまう
承認が下りたのに現物が倉庫に残っている、というのはよくあります。実施日と実施者が入って初めて閉じる形にして、空欄の行を月に1回見ます。
その3:在庫の記録から落としていない
処分したのに帳簿に残っていると、棚卸で差異になります。入出庫の記録に廃棄として1行通すところまでを、廃棄の手続きに含めます。
在庫の廃棄手続きは、金額の線を1本引いて、実施日まで書く欄を作る。この2つで大半が回り始めます。難しいのは判断ではなく、判断を先送りしない形を作るところです。
在庫の廃棄手続きにかかわる最近の動き(2026年10月時点)
在庫の廃棄手続きの土台になる、評価損の条文やマニフェストの決まりは、ここ数年で大きくは変わっていません。変わったのは、業者とやり取りする書類の残し方と、処分する側の決まりです。日付順に並べます。
| 時期 | 出来事 | 在庫の廃棄手続きへの影響 |
|---|---|---|
| 2023年10月1日 | インボイス制度(適格請求書等保存方式)が始まった | 処分を頼んだ業者の請求書が、登録番号のある適格請求書かを確かめて残す |
| 2024年1月1日 | 電子帳簿保存法の宥恕措置が終わり、メールなどで受け取った請求書や証明書のデータは、データのまま保存することになった(要件を満たせない相当の理由がある場合の猶予措置あり) | 業者からPDFで届いた廃棄証明書や請求書は、印刷だけで済ませず、データでも残す |
| 2025年2月1日 | 資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律が一部施行され、廃棄物処分業者が再資源化に取り組むときの判断の基準が定められた | 委託先を選ぶとき、再資源化の取り組みを聞く材料が増えた |
| 2026年10月3日時点 | マニフェストの写しの保存期間(5年)、委託契約書の保存期間(5年)、毎年6月30日までの交付状況の報告は変わっていない | これまでの運用をそのまま続けてよい |
在庫の廃棄手続きで、ポイントは紙で残していた書類が、いつの間にかデータで届くようになっていないかを見ることです。業者の請求書や証明書がメールに変わっていたら、保存のしかたも合わせて変えます。
出典:電子帳簿保存法の内容が改正されました(国税庁)、電子帳簿等保存制度特設サイト(国税庁)、再資源化事業等高度化法の一部の施行期日を定める政令等の公布(環境省)、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(e-Gov法令検索)
確認日は2026年10月3日です。税務の扱いは所轄の税務署または顧問税理士に、廃棄物の扱いは事業所のある都道府県・市の産業廃棄物担当にご確認ください。
在庫の廃棄手続きに出てくる用語
在庫の廃棄手続きでは、経理の言葉と廃棄物の言葉が混ざります。申請書や記録に出てくるものを並べます。
| 用語 | 意味 | 出典 |
|---|---|---|
| 廃棄損 | 実際に捨てた在庫の帳簿の金額を、損失として落としたもの | 会計上の呼び名。税務では法人税法第22条第3項の損失の額として扱われる |
| 評価損 | 捨てずに持っている在庫の帳簿の金額を、下がった価値まで引き下げたもの。税務では決まった事実があるときだけ認められる | 法人税法第33条第2項、施行令第68条第1項第1号 |
| 著しい陳腐化 | 物には欠陥がないのに、売れ残った季節商品や新製品の発売などで、通常の値段では売れなくなった状態 | 法人税基本通達9-1-4 |
| 準ずる特別の事実 | 破損、型崩れ、たなざらし、品質変化などで、通常の方法では売れなくなったこと | 法人税基本通達9-1-5 |
| 産業廃棄物 | 事業活動で出た廃棄物のうち、廃プラスチック類・金属くずなど法令で決められた種類のもの | 廃棄物処理法第2条第4項、施行令第2条 |
| 事業系一般廃棄物 | 事業活動で出た廃棄物のうち、産業廃棄物に当たらないもの。市町村の決まりで処理する | 法令上の定義はない(廃棄物処理法第2条第2項の一般廃棄物のうち事業活動に伴うもの) |
| 産業廃棄物管理票(マニフェスト) | 産業廃棄物の処理を委託するとき、引き渡しと同時に交付する伝票。処理が終わると写しが戻ってくる | 廃棄物処理法第12条の3 |
| 廃棄証明書 | 処分した業者が、受け取って処分したことを示す書類 | 法令上の定義はない。様式も業者ごとに違う |
在庫の廃棄手続きで混ざりやすいのは、評価損と廃棄損です。評価損は持っている在庫の値段を下げること、廃棄損は捨てた在庫を帳簿から落とすことで、税務での扱いも根拠も違います。
在庫の廃棄手続きと一緒に押さえておきたいこと
在庫の廃棄手続きの解説は、仕訳か業者選びのどちらかで終わることが多くあります。現場と経理のあいだで抜けやすいことを4つ挙げます。
評価損で落とせる場合と、落とせない場合がある
捨てる前の在庫の値段を税務上で下げられるのは、災害で著しく損傷したとき、著しく陳腐化したとき、それに準ずる特別の事実があるときに限られると定められています(法人税法施行令第68条第1項第1号)。破損・型崩れ・たなざらし・品質変化で通常の方法では売れなくなったことは、準ずる事実に含まれるとされています(法人税基本通達9-1-5)。一方で、物価の変動や作りすぎで時価が下がっただけでは当たらないとされています(同9-1-6)。申請書の「廃棄の理由」の欄を、この区分に合わせて書いておくと、経理が判断しやすくなります。なお、廃棄は対価を受け取って物を渡す取引ではないので、消費税の課税の対象にはならず、処分を業者に頼んだ費用のほうが課税仕入れになるのが一般的です(消費税法第2条第1項第8号・第4条第1項)。
産業廃棄物なら、委託契約書とマニフェストを5年残す
産業廃棄物の処理を委託するときは、許可を持つ業者と書面で契約し、その契約書を契約が終わってから5年残すと定められています(施行令第6条の2、施行規則第8条の4の3)。引き渡すときにはマニフェストを交付し、その写しを交付の日から5年残します(法第12条の3、規則第8条の21の2)。交付から90日(特別管理産業廃棄物は60日)たっても処理が終わった写しが戻らないときは、状況を確かめて対応することになっています(規則第8条の28)。さらに、前年度に交付したマニフェストの状況を、毎年6月30日までに都道府県知事(市によっては市長)に報告します(規則第8条の27)。廃棄の記録の行に、マニフェストの番号を1列持たせると、写しが戻ったかを一覧で追えます。
産業廃棄物か一般廃棄物かは、物と業種で決まる
廃プラスチック類、金属くず、ガラスくず、ゴムくずなどは、どの業種から出ても産業廃棄物です。一方で、紙くず・木くず・繊維くず、食品の残りなどは、決まった業種から出たものだけが産業廃棄物とされています(施行令第2条)。たとえば小売店が捨てる売れ残りの衣料品や食品は、事業系一般廃棄物として市町村の決まりで処理する場合があります。廃棄の申請書に「品目の材質」を書く欄を1つ足しておくと、どちらで出すかを決めやすくなります。
廃棄の書類は、帳簿と同じ7年残す
法人は、帳簿と取引に関する書類を、確定申告書の提出期限の翌日から7年(欠損金が出た事業年度は10年)残すとされています(国税庁 No.5930)。廃棄の申請書・承認・写真・業者の書類は、廃棄損の裏づけになります。マニフェストの5年と、税務の7年のうち長いほうに合わせて、1つの綴りで残すと迷いません。
出典:法人税法施行令(e-Gov法令検索)、法人税基本通達 第9章第1節第2款 棚卸資産の評価損(国税庁)、No.5930 帳簿書類等の保存期間(国税庁)、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(e-Gov法令検索)、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令(e-Gov法令検索)
よくある質問
- Q. 在庫を廃棄するのに、どこまで承認が必要ですか?
- 自社の決裁規程に合わせるのが分かりやすい形です。在庫の廃棄のために新しいルールを作らず、購買や経費と同じ金額の線を使ってください。一定額未満はまとめて月次で報告する形にしておくと、現場が動けます。
- Q. 廃棄したことは、どう記録に残せばいいですか?
- 実施日と実施者、処分の方法、業者からの受領書の控え、処分前の写真を残してください。写真は数が分かる並べ方で1〜2枚で十分です。あわせて、入出庫の記録に「廃棄」の区分で出庫を1行通し、在庫からも落とします。
- Q. 廃棄と評価減は、同じ手続きですか?
- 別の手続きです。評価を下げることと、実際に処分することは分けて考えます。評価減をしたから捨ててよい、という順番ではなく、廃棄は廃棄で承認を取ってください。会計上の処理は経理と顧問税理士にご確認ください。
- Q. 在庫を廃棄したら、マニフェストは必要ですか?
- 在庫が産業廃棄物に当たり、その処理を業者に委託するなら必要です。引き渡すときにマニフェスト(産業廃棄物管理票)を交付し、写しを5年残すと定められています(廃棄物処理法第12条の3、施行規則第8条の21の2)。売れ残りの衣料品や食品など、業種によっては事業系一般廃棄物になる物もあります。どちらに当たるかは、事業所のある自治体の担当窓口にご確認ください。
- Q. 捨てる前に、ほかにできることはありますか?
- 仕入先への返品、社内での転用、値引きでの販売、引き取り業者への売却の順に当たってみてください。金属など買い取りが成立するものもあります。当たって断られたという記録があると、廃棄の申請も通りやすくなります。
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本記事は一般的な業務の進め方を整理したものです。社内規程、契約条件、法令上の要件がある場合は、それらを優先してご確認ください。記事の内容は2026-10-03時点のものです。